DTFとは

コンセプト

ものづくりが中国やアジアにシフトする中、『日本国内ではいったいどんなものづくりを行っていけばいいのか』 が問われています。また、環境問題や省エネルギーという今日的な課題や、社会や地域とものづくりの関係を再び捉えなおす必要も出てきています。このような問題を解決していく一つの方向として、1980年代よりマイクロマシン、マイクロファクトリー、そして"デスクトップファクトリ ー" (以下、"DTF"と記載する)という概念が注目されるようになりました。近い将来、この"DTF"が実現されることによって、机の上に乗るくらい小さな機械や工場で

  1. 小さなものを、小さな機械や工場で合理的に生産する。
  2. 短い納期と低コストですばやく形にする。
  3. 大量生産ではなく多品種変量の生産を行う
  4. 小さな工場や機械を実現し、最適な場所で生産することで、ユーザーとの連携を高め豊かで創造的な価値を生み出す。

・・・これらの「新しいものづくりのやり方」ができると考えられています。
いずれこの"DTF"は、 日本の製造業にとって重要な要素技術の一つになっていくでしょう。

歴史

 1988年頃~

旧工業技術院機械技術研究所やマイクロマシンセンターでは、マイクロマシン研究の一部として、工作機械や生産システムの小型化が議論されていました。

当時は主に『超小型の部品や機械を製造するには機械もそれに合わせて、超小型化する必要があるのではないか』 ということと、『小型化による経済性や省エネルギー性』について検討されていました。

 1996年

機械技術研究所では手のひらサイズのマイクロ旋盤やフライス盤、プレス機などを開発し、これらを一つのトランクケースに集積し、文字通りの可搬型微小工場を作りました。これ以外にも機械加工以外の工程を集約した開発プロジェクトが、(財)マイクロマシンセンターのメンバー企業によって開発されています。

また、オリンパス光学工業(株)でも卓上型マイクロファクトリーを開発したり、(株)三協精機製作所でも精密部品を生産・組み立てするための生産システム:デスクトップファクトリーを開発し、実際の仕事に利用を初めています。
 

 世界的に見てもマイクロファクトリーは共通認識となりつつあり、その市場創造にむけて展開を見せています。近いうちには国際的な競争も生じてくるでしょう。

 日本は要素技術では一日の長がありますが、システム化や標準化では今後、今以上にスピードをあげて取り組んでいく必要があります。

今後

情報技術やナノテクノロジーの発展などによって、今後製造業のみならず広く社会や地域の仕組み、産業と個人との関係なども広がっていくでしょう。このような時代、21世紀には、必要とされる産業機械や生産システムのあり方も大きく変わっていくのは間違いありません。

  そのひとつとして"DTF"は、今後日本や世界の中でますます重要な位置と可能性を示していくものと考えられています。"DTF"は単なる机の上で動く機械や工場ではありません。
"DTF"への取り組みは、21世紀を見据え新しいものづくりのあり方を先取りした先進的なチャレンジなのです。